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フィレンツェ出身の詩人ダンテ・アリギエーリが、政治的追放の中で約13年をかけて完成させた叙事詩。「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の三部構成で、計100歌・約14,000行からなる。ダンテ自身が古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれて冥界を旅する物語で、当時の政治家や聖職者への痛烈な批判も含まれている。ラテン語ではなくトスカーナ方言(イタリア語の原型)で書かれたことが画期的であり、イタリア文語の基礎を築いた。ルネサンスの先駆けとなる中世文学の最高傑作。
14世紀末のイタリアで始まった文化・芸術・学問の大変革運動。古代ギリシャ・ローマの古典文化を再発見し、人間中心の世界観(ヒューマニズム)を生み出した。フィレンツェのメディチ家をはじめとするパトロンの支援のもと、絵画・彫刻・建築・文学・科学など多くの分野で革新的な発展を遂げた。この運動は15〜16世紀に最盛期を迎え、やがてアルプスを越えてヨーロッパ各地に広がり、近代への扉を開いた。
ドイツのマインツでヨハネス・グーテンベルクが実用的な活版印刷技術を開発。金属製の活字を組み合わせて印刷する方式により、書物の大量生産が初めて可能になった。最初の大規模な印刷物は通称「グーテンベルク聖書」(42行聖書)で、約180部が制作された。この技術革新により、それまで修道院で手書き写本されていた知識が急速に広まり、ルネサンスの思想普及、宗教改革、科学革命を支える基盤となった。「印刷革命」とも呼ばれ、情報伝達の歴史を根本的に変えた。
1452年イタリア・ヴィンチ村に生まれた「万能の天才」。画家としてだけでなく、彫刻家、建築家、音楽家、数学者、工学者、発明家、解剖学者、地質学者、植物学者と、あらゆる分野で卓越した才能を発揮した。フィレンツェでヴェロッキオに師事し、その後ミラノ、ローマ、フランスで活動。左利きで鏡文字を用いてノートを記し、残された手稿は約13,000ページに及ぶ。好奇心と観察力に基づく科学的アプローチは時代を数世紀先取りしており、ヘリコプターや戦車の設計図なども残している。67歳でフランスのアンボワーズにて没した。
1475年イタリア・カプレーゼに生まれた盛期ルネサンスの巨匠。本名はミケランジェロ・ディ・ロドヴィーコ・ブオナローティ・シモーニ。幼少期からフィレンツェで芸術を学び、メディチ家のロレンツォ・イル・マニフィコに才能を見出された。彫刻家として出発し、やがて画家・建築家・詩人としても活躍。89歳まで生き、最晩年までサン・ピエトロ大聖堂の設計に携わるなど、生涯を通じて創作活動を続けた。同時代のダ・ヴィンチとはライバル関係にあり、二人の競争がルネサンス芸術の発展を牽引した。
レオナルド・ダ・ヴィンチが古代ローマの建築家ウィトルウィウスの著書『建築論』に基づいて描いたペンとインクによるドローイング。円と正方形の中に両手両足を広げた裸体の男性像が描かれ、人体の理想的なプロポーション(黄金比)を数学的・幾何学的に表現している。例えば、身長は両腕を広げた長さに等しく、顔の長さは身長の10分の1であるなど、精密な比率が書き込まれている。芸術と科学、人文学が融合したルネサンス精神の象徴であり、現在もイタリアの1ユーロ硬貨のデザインに使用されている。